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小型三輪「ミゼット」、赤いボディーで防火PR(読売新聞)

 高度成長期に活躍したダイハツの小型三輪自動車「ミゼット」が、姫路市兼田の日本工科専門学校の学生の手で防火PR用の消防車モデルに生まれ変わった。

 赤いボディーにサイレンや消防ポンプを積んだ往年の名車は、城下町の狭い路地まで入り込み、火の用心を訴える。愛称は火を見ると足で消す習性があるサイにちなんで「森の消防士・サイくん」。16日午後1時から神戸市役所前で開かれる神戸まつりの「おまつりパレード」でデビューする。

 昨年5月から自動車の板金や整備を学ぶ18〜21歳の学生約30人が「世界遺産のおひざ元で学んだ技術を生かしたい」と企画。狭い路地で活躍できる約45年前のミゼットに目を付け、同市白浜町の古物商の男性が所有する車両を譲り受けた。

 車両の傷みは激しく、作業は難航。しかし、学生らは休み時間も作業場に足を運び、エンジンはピストンやシリンダーなど約80点をすべて分解し、さびとほこりを落として再生させた。壊れた荷台は得意の板金で直し、窓ガラスは新たに切り出した。最後はスプレーで塗装し、約1年かけて完成させたという。

 6日に車検を通過。デビュー後は消防署などの要請でPR活動に出動する。

 車体工学科1年稲田祐太さん(20)は「ボロボロだった車体がきれいになっただけでなく、車検に通った時は、実際に走れるということで本当にうれしかった」と目を輝かせた。

 学生を指導した松田智志・車体工学科長は昨年8月の佐用町の豪雨被害で自宅が床上浸水し、消防団員としては被災地の復旧活動にも汗を流した。松田科長は「自分が被災したことでより防災への思いが強くなった。同じ被災地の神戸で、学生と一緒にミゼットに込めた思いを多くの人に伝えたい」と話していた。

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